今からだって早くない
老後のことを考えておこう
国民年金は年額約79万円
老後の生活を支えるのは、個人の貯蓄や個人年金、そして公的年金です。
公的年金は、25年以上納付すれば、65歳になった時点で国民全員に共通する国民年金(基礎年金)が支給開始されます。平成21年度の年金額は、満額で79万2100円。月額約6万6000円です。光熱費や食費、家賃や持ち家の修繕費などを考えれば、国民年金だけでの生活はなかなか難しいものがあります。
国民年金に頼る自営業者は、民間の個人年金保険や、税金面で優遇がある国民年金基金などで準備をするほか、65歳以降でも働いて収入を得ることも考慮したいものです。
比例報酬部分の支払い開始年齢にも注目
一方、公務員やサラリーマンなどは、国民年金に上乗せした厚生年金・共済年金を受け取ることができます。収入や期間によって異なりますが、40年間厚生年金を払い続けた場合は、国民年金のほぼ倍の年金額となります。また、退職金を受け取ることも考えられるので、自営業よりも老後の準備を整えやすいといえるでしょう。もっとも、厚生年金の比例報酬部分の支払い開始年齢は徐々に引き上げられており、民間の個人年金保険を利用するなど、やはり老後の準備は必要です。
公的年金と個人年金保険で老後に備えましょう
厚生年金や共済年金は、給与からの天引きとなるため、納付し忘れはありませんが、国民年金の場合、加入しない人もいるようです。しかし、国民年金は生涯にわたる補償であり、障害を負った際の補償もなされます。老後の生活費という観点だけでなく、将来の家族を守るためにも必ず加入しましょう。
なお、民間の個人年金保険は、5~20年の有期年金、死亡するまで支払われる「終身年金」、一定期間は死亡しても遺族に年金が支払われる「補償期間付き終身年金」など、いろいろな種類があります。支払いの期間、定額か変額かで、それぞれリスクがあるので、納得のいくものを選びたいものです。