退職時の各手続きで
注意するべき点
退職時に会社へ返すもの、受け取るもの
退職するときは会社へ書類を提出したり貸与品を返却することになります。退職願や健康保険被保険者証など各種社会保険手続に必要な書類が主ですが、機密保持に関する誓約書などを求められることもあります。もちろん、備品や制服など、会社から貸し出されたものもすべて返却します。
会社から受け取る書類としては、離職票や源泉徴収票などがあります。これらの書類は、退職後に郵送されてくる場合もありますので会社に確認しておきましょう。特に、離職票は失業給付を受ける権利があるか、受けられる場合どれだけうけとることができるかを証明する大切な書類ですから、取り扱いをしっかり確認しておきましょう。
退職後、新たに仕事を探す人は、雇用保険、健康保険、国民年金の手続きなどが必要となります。さらに、給与や退職金の確定申告の準備も必要です。退職後の手続きは、その退職理由(転職、病気、解雇・倒産、定年等)によって異なります。雇用保険はハローワーク、健康保険(任意継続を希望する場合)は社会保険事務所、国民健康保険、国民年金は市区町村に問い合わせてください。
自己都合と会社都合では、雇用保険の適用が違う!?
定年以外の退職、つまり中途退職は、大まかに自己都合退職と会社都合退職に分けられます。自己都合退職とは転職など自分の意思によって会社を退職するもので、会社側の合意を得なくても退職することができます。また、会社に大きな損害を与えた場合などによる「重責解雇」も雇用保険上では自己都合退職と同様に扱われます。
一方、会社都合退職には、「倒産または適用事業所の縮小・廃止に伴って離職を余儀なくされたもの」と「解雇などの厚生労働省令で定める理由により離職したもの」があります。なお、倒産以外で会社が労働者を解雇するには、労働者に対する合理的な解雇理由の説明などが必要とされます。
自己都合退職と会社都合退職では、雇用保険の適用が違ってきます。雇用保険の手続きや給付日数、給付制限などについては、雇用保険の項目を参照してください。