注目の中堅・中小企業

  • 株式会社東京オフ印刷
  • 代表者:石原 寛祐
  • 設立:1979年4月
  • 資本金:10,000,000円
  • 本社所在地:〒130-0002 東京都墨田区業平5-11-3 イトミックビル1F
  • URL:http://www.tokyo-off.co.jp/

ガラス張りの経営を実践し
社員1人ひとりが経営参加

印刷に不備がないよう顧客から預かった印刷データなどを確認するDTP部門。

印刷に不備がないよう顧客から預かった印刷データなどを確認するDTP部門。

同社の入口付近にはショーケースがあり、手掛けたパッケージなどが陳列されている。

同社の入口付近にはショーケースがあり、手掛けたパッケージなどが陳列されている。

すき間ビジネスに目をつけ、着実に信頼を構築

東京下町の中堅・中小企業である株式会社東京オフ印刷は、印刷業界の中で、同業他社があまり手を出さない“すき間”に目をつけた戦略的な方法で躍進しようとしている。競合会社が多い、いわゆる冊子やチラシ、名刺などの『一般商業印刷』での競争はせず、多くの印刷会社が“手間が掛かる”として避ける傾向のある衣料品の下げ札(タグ)やパッケージの印刷、加工をメインに、しかも、単なる印刷業者というより、受注時の相談から納品後のアフターケアまで全般に対応する“もの作りをする上でのアドバイザー、コンサルタント”としての役割を担う会社として展開している。

また、顧客が求めている色に関しても、顧客の声を聞くだけでなく、印刷のプロとして、顧客の立場に立って考え、提案しながら要望を満たすというスタイルも実践し、厚い信頼を得ている。

社長ではなく「代表社員」で一致団結

同社の社長の名刺に印刷されている肩書は、代表取締役社長ではなく「代表社員」。その理由は、感銘を受けた著書にもよるが、皆とは同じ会社の仲間として仕事をし一致団結したい、そのためには偉ぶらず、なるべく距離感を詰めるという意思表示だ。そして、それを実現するためにも、営業部員とは、夜、必ず何かしらの会話を交わすことにしたり、ほかの部署でも、パート・スタッフを含め、週1回は必ずミーティングをしたりするなど、社員とのコミュニケーションには、多くの時間を割いている。

また、同社では、利益を出すためにも数字を知ることは重要と考えており、利益率をすべてオープンにし、その結果を必ず給与に反映。モチベーションや経営への参加意識を高めながら、全社が一丸となって突き進んでいけるよう、誰でも業績が分かるガラス張りの経営を実践している。

素直で真面目ならスキルは身につく

同社の人材育成は、OJTはもちろん、外部の団体が行う研修などにも積極的に参加させてスキルアップを図っている。それから、“仕事をやらされている”と思うと成長は期待できないため、自ら学ぼうという意識を持てる環境作りに力を入れている。

そして、採用に関しては、新卒と中途を状況に応じて実施しているが、新卒を採用し、生え抜きの人材を育てたいという思いは強い。そこで、学歴に関係なく、素直で真面目な人を求めている。というのも、スキルは後から身につくもの、目の前のことを器用にこなそうとするより、真面目にじっくり吸収し、着実に成長したいと願う人を育てたいと考えているからだ。

全社一丸となって突き進むため、試行錯誤しながらも様々なことにチャレンジする同社。中堅・中小企業の利点といえる柔軟性をフルに活用している。

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